今日2日は大阪は、朝から一日雨模様でした。
天気予報ではこの1週間は寒暖の差が大きくなるとのこと。
3日に寒冷前線が通過した後は一段と強い寒気が南下し、
最高気温は平年よりも低くなるそうです。
今週から本格的に季節は「秋」へと移り変わりそうですね。
季節の変わり目は気温や湿度が変化し、私たちもワンちゃん、猫ちゃんも
体調を崩しがちですので、まずは冷えないように気を付けながら過ごしていきたいですね。
今日は「健やかに年齢を重ねていくための秘訣」をお伝えしたいと思います。
私たちもワンちゃん猫ちゃんも皆、いつかくる死に向かって生きています。
その限りある生をHappyに(*^^*)、目標や夢をもって充実したものにしていくためには、
心身がまずは健康であることが重要となると思っています。
いつまでも健やかに、年齢を重ねていくための秘訣は心身を健康に保つこと。
心身を健康に保つのポイントとなるのが、「おなかの健康」=腸内細菌であるということを
今回はお伝えしたいと思います。
農学博士で腸内細菌の研究の世界的権威とも呼ばれる「辨野義己(べんのよしみ)」先生によると、
なんと「長寿菌」があるそうです!
辨野先生は長年の研究を重ねられ、大腸から全身の健康をつくる主役となる菌のグループを特定されました。
それは、「酪酸(らくさん)」という物質をつくる「酪酸産生菌」の一種と善玉菌のグループです。
酪酸は、
・がん細胞の抑制
・腸粘膜の正常化による免疫向上
・腸管機能アップによる消化・吸収の促進
など
様々な健康効果があることが知られています。
酪酸産生菌は、食物繊維を利用して酪酸を作る菌です。
ということは、長寿菌=酪酸産生菌を増やすためには食物繊維が有用である、ということになります。
辨野先生は、この酪酸産生菌(正確には学名:フェイカリバクテリウム、ラクノスピラの2種類)
に善玉菌であるビフィズス菌を足した3菌種のグループを「長寿菌」と名付けておられます。
同じ哺乳類であり、食物繊維を腸内細菌が分解するという共通点をもつ私たちとワンちゃん。
腸内環境を整えるためには、食物繊維の多いお食事が健康に役立つということになります。
さらに辨野先生が各地の健康長寿地域で、直に元気な高齢者の生活を見て
最終結論として至った長生きのための食事が、
低脂肪・適タンパク質・高食物繊維 です。
まず「低脂肪」について。
脂肪の多いお食事は、人では大腸がんのリスクを高めるということがわかっています。
ワンちゃんは私たち人間よりも、1日における胆汁生産量が少ないため
私たちよりもさらに、脂質の高いお食事は身体に与える影響が大きく、負担も大きいということができます。
さらに「適タンパク質」。
辨野先生は、タンパク質は「低」とまでは言いませんが、「適度」が良いといわれています。
たんぱく質は肉や魚、大豆製品、乳製品、卵などに多く含まれています。
「多すぎず、少なすぎず、適量に」
この「適量」は、個体によります。
いつも一番身近にいる飼い主様がワンちゃんをよく見て触って、
「適量」を判断していくことが大切となります。
最後に「高食物繊維」。
食物繊維は、良い便をつくり、食べかすや腸内の不要物をからめとって体外へと排出してくれます。
また酪酸産生菌が食物繊維を利用することで腸内がベストな環境=弱酸性となります。
このように食物繊維を食べた結果として、腸内環境が整い、
長寿菌が増えて、健やかに年齢を重ねていくことができるようになります。
※食物繊維の摂取も個体差により適量は異なります。
おなかの弱いワンちゃんは、少量からスタートし、必ず食べた後のうんちの変化を
確認するようにしてくださいね。
そして「腸脳相関」と言われるように、
腸の健康は脳=心の健康にも大きく関与しています。
心身ともに健やかに生きるためには「おなかの健康」=腸内細菌がポイントといえるでしょう ^^
「健やかに年齢を重ねていく長生きの秘訣」今回は「食」の観点からお伝えいたしました。
いつもブログを読んでくださる皆様と愛犬さんの健やかな生活に少しでも
お役に立てましたら幸いです(*^^*)
今回の参考文献は、
三笠書房より出版されている
辨野義己先生の著書「100歳まで元気な人は何を食べているか?」
詳細は↓でご確認くださいね。
**愛犬さんのお食事相談受け付けております**
詳細は下記をクリックしてご確認くださいね。
http://cocotte-makana.com/service/consult/
cocotte*makana大坪由季の所属する
一般社団法人「犬猫の食と自然医療の学校」です。